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【だいせん聴覚高等支援学校】福祉ネイルというお仕事を紹介させてもらったよ!

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日本保健福祉ネイリスト協会の広報担当の番匠谷(バンショウヤ)と申します。

学生生活を送りながら将来就きたい職業についていろいろ考える機会は多いと思います。ネイリスト、服飾系、食品・調理系、WEBデザイナーなどの情報系、建築系、工業系……などなど。

今回はそんな学生さん達に「『福祉ネイリスト』っていう職業もあるよ?目指してみない?」っていうお仕事紹介&授業をおこなってきた記事です。

なぜ大阪府立だいせん聴覚高等支援学校様は福祉ネイリストという職業を生徒達へ紹介したかったのか?なぜ私たちにオファーしてくださったのか?そのあたりにご注目ください。

 

大阪府立だいせん聴覚高等支援学校とは?

大阪府堺市堺区大仙町にあり、聴覚に障がいがある生徒が通う高等学校です。普通科・工業テクノロジー科・情報コミュニケーション科・ライフサポート科と4つの学科があり、それぞれ目的・特色が違います。卒業生の就職先には誰もが知っているトヨタ自動車やツイッターで有名なシャープ(株)・森永製菓・ハウス食品などなど数々の一流企業があります。

施設情報
住所 東京都
施設名 大阪府立だいせん聴覚高等支援学校

 

普通科

卒業後の自立を目指し、社会参加できるよう体験を多く取り入れた授業が特徴です。特進・基礎・自立の3つのコースにわかれており、特進と基礎については自立活動が1時間設置されている以外は、全日制普通科の高等学校とほぼ同じカリキュラムです。自立コースは日常生活の自立を目指した様々な授業をおこなっています。

 

工業テクノロジー科

その名の通り工業に関するコースで、ものづくりを通じて職業観を学んだりします。取得可能な資格は計算技術検定、基礎製図検定、機械製図検定、初級CAD検定、危険物取扱者、ガス溶接技能講習修了証、技能検定3級(旋盤 電子機器組立)、第二種電気工事士、ビジネス文書実務検定など多数あります。

 

情報コミュニケーション科

情報系の基礎知識を学びIT機器を駆使して豊かなコミュニケーション能力を身につける学科です。office系ソフトの基本的な使い方やコンピュータ・ネットワークの基本構築を学んだりできます。学校の英語ページは情報コミュニケーション科の生徒さんが作成しています。取得可能な資格は日商簿記、全商簿記実務検定、ビジネス文書実務検定、ICTプロフィエンシ―検定、グラフィックデザイン検定、日検プレゼンテーション作成検定、日検情報処理技能検定(表計算)などIT系が多いです。

 

ライフサポート科

生活や福祉に関する基礎的な知識・技術を学び、生活全般をより豊かにする力を習得する学科です。調理・服飾・福祉関係の道に進む方もいらっしゃいます。取得可能な資格に食物調理技術検定、色彩検定、被服製作技術検定、保育技術検定、介護職員初任者研修などがあります。生活に直結する資格や人を助ける資格が多いです。

 

今回授業にいったのはライフサポート科。大阪府立だいせん聴覚高等支援学校の高橋久美子先生よりオファーを頂きました。

人物紹介

高橋 久美子先生

ライフサポート科の先生。ほんわかやさしい系で物腰やわらかい。学校生活以外の相談を持ちかけても親身になって相談にのってくれそう。

 

理由は冒頭でも軽く申し上げたように生徒さんが目指す職業のひとつに『福祉ネイリスト』を加えてもらうため。どんな生徒たちがおられるのかワクワクです。

 

授業開始

今回の授業には6名の生徒さんが集まって下さりました。事前情報によればすでに福祉ネイルに興味があるとおっしゃっていただいている生徒さんもいるそう。どんな授業か事前に予習してくるとか優秀すぎっ!そしてありがとうございます!

授業時間は2限。前半は座学として福祉ネイルってどんな方を対象に施術するのか?どんな知識が必要か?注意すべき点などをご説明。後半は実技として実際に自分の爪を磨いてもらいます。

 

【座学】福祉ネイリストのお仕事と高齢者の特徴をご説明

 

授業は前方のモニターに資料を映し出して進行します。映像で伝わらない部分は高橋先生に手話で補足していただき進行します。

口の動きを読む生徒さんもいらっしゃるのでマスクではなくマウスシールドを着用

 

まず、福祉ネイルとは高齢者の方々に特化したネイルサービスであることをお伝えします。そして福祉ネイルをおこなう方を福祉ネイリストと呼び、福祉ネイリストが所属する協会が日本保健福祉ネイリスト協会であること。さらに福祉ネイリストになるためのスクールは全国各地にあることもご説明。

荒木理事長「全国各地にあるスクールではこのようなことを学ぶんです。」

関連ページ:全国の認定校一覧

「福祉ネイリストはネイルの技術もさることながら高齢者の特徴や道具についても勉強しないといけません。中には認知症を患っている方もいらっしゃいます。施術をおこなっている時、突然手を払いのけられることもあるでしょう。そのような時にニッパーで爪切りをおこなっていたらどうでしょう……想像するのにたやすいですよね?使用してはいけない道具もあるんですよ。」

それからね

「わたしたちは高齢者の方々へネイルをおこなうことによって生活の質が向上したり、認知症の方へのリハビリになると考えています。いまその研究を岡山の吉備国際大学の佐藤三矢准教授と共におこなっているんですよ。2019年には日本初のネイルの研究集会を開催したんです。」

こんなふうにネイルをおこなった方は生活の質が向上したというデータもあるんです

荒木理事長「なぜこんなふうな結果がでるのかというと……」(手話で説明する先生)

「ユマニチュードや回想法、接遇に重きを置いているからなんですよ。ユマニチュードっていうのは見る・触れる・話しかける・立つという4つの動作を用いて行う認知症ケア技法の1つ。回想法って言うのは昔を思い出したりすることで精神を安定させるといったこれも認知症ケア技法の1つです。こういったことを意識して施術をおこなっているんですよ。」

が、学術研究……ユマニチュード……回想法……

「ちょっといろんなことを詰め込み過ぎましたね。後半は教材を使って自分の爪を磨いてみましょう!」

--生徒達には聞き慣れない言葉が多く少し疲れてしまったのかもしれません。ここで一旦休憩をとり後半の実技に向けてチャージです。

 

【実技】実際に自分の爪をピカピカにしてみよう

「では後半の授業を始めます!みなさんの机の上にある袋をあけてください。」

これはヤスリ?

「そう、爪の長さを整えるエメリーボードっていいます。簡単にいうなら紙ヤスリですね。表裏に粗い面と細かい面の2種類あるのが一般的です。今回はエメリーボードの他に消毒用コットン・爪の表面を整えるバッファー・つや出し用のシャイナーをご用意させていただきました。」

各道具の名称

「今からご自身の爪の長さを整えてツヤを出していただきます。順番にご説明しますね。まずは消毒から。」

消毒はこんな風に指で挟んで拭き取るように……

次はエメリーボードを使って爪の長さを整えていきますよ

爪にまっすぐ当ててあまり力をいれないようにね

ちょっと見本みせるね……

こ、こうかな……

最後にシャイナーでつや出しします。私がやるから見ててね

キュキュキュッって素早く動かすんです。そしたらね……

一同「す、すごーい!」

--え?そんなに?一斉に驚くほどなんでしょうか?

これはたしかにツヤツヤ!シャイナーを使ってものの30秒ほどでこの仕上がりに。普段ネイルにふれない方にとっては魔法のように見えたのかも!

こっちでもすごーい!って

男の子にも興味もってもらえてうれしい限りです

やはり座学よりも実際にネイルにふれる実技の方が盛りあがり、多くの方に楽しんでいただけました。お手伝いいただいた先生方ありがとうございます。

 

どうして弊協会へオファーを?高橋先生へインタビュー

どうして日本保健福祉ネイリスト協会へ職業紹介授業をオファーしてくださったのでしょうか?授業のあとお時間をいただきご本人にインタビューしてきました。

 

世の中にはたくさんの職業があり、日々新たな職業も生まれています。なぜ日本保健福祉ネイリスト協会を授業に選んでいただけたのしょうか?

「きっかけは大阪にある福祉施設(作業所)の秋祭りに遊びに行った時です。そこにたまたま福祉ネイルのブースがあってネイルしてもらったんです。ライフサポート科は女の子が多いので福祉施設へ訪問ネイルをおこなうなどの活動に興味がある子もいるだろうしどうかなぁと思って。そして一番近かった岸和田校に連絡をして今回荒木理事長に講師としてお越しいただいてって流れです。」

--なにか調べたとかではなく出会いは偶然だったんですね。

 

どんな生徒達がいらっしゃるのですか?

「ライフサポート科の生徒は調理や被服に興味のある子が多くて、食品関係やその会社の事務関係に就職する子もいるんです。」

--事務関係ってことは在学中にやりたいことが変わって方向転換する、みたいな感じですか?

そうじゃないんです。

「生徒の目標って調理・被服・介護の資格をとって就職に活用するだけじゃなくて、その資格を使って今後の生活をより良くするためでもあるんです。就きたい職場で働けて将来的に取得した資格が活かせたらいいなぁって考える子もいるんです。」

--たしかに、希望職種に就職するのがすべてではないですよね。

「ほかにも、自分の親とか近所の方に介護が必要となったときに活用できればと考える子もいるんです。」

 

今回の授業で生徒にどんなことを感じとってほしいですか?

「生徒の中には『私は聴覚に障がいがあるから就ける仕事に限りがある』って思っている生徒もいたりするけどそうじゃないよ、聴覚障がいがあっても就ける仕事はたくさんあるんだよってことを知るきっかけになって欲しいと思います。もし福祉ネイルに興味がなかったとしても身だしなみとして知っててほしいなと思います。」

 

生徒達には将来どんな大人になってほしいですか?

「聴覚に障がいがあっても出来ることはたくさんある。限られた空間の中で生活していくんじゃなくて、今回荒木理事長に来ていただき外部の方とお話することがきっかけとなって色んな人と話が出来るようになってほしい。普段は学校で手話だけで通じるけど筆談でも色んな人とコミュニケーションが取れるんだよって。」

--自分の知っていることだけじゃなくていろんなことに挑戦してほしい。可能性を広げてほしいということですね!ありがとうございました!

 

まとめ

生徒さんの可能性を広げるために新たな職業『福祉ネイリスト』っていうのもあるんだよということをお伝えしてきました。実技の授業ではみんなが爪磨きに取り組んでくれて一部の生徒さんは休憩中にアートサンプルも見てくれていました。

今度は福祉ネイリストとしてみなさんとお会いしましょう!ありがとうございました!

 

番匠谷光士郎

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日本保健福祉ネイリスト協会の広報を担当している。32歳の男性ライター。理事長と共に全国各地へ飛び回って仕事をしている。

プロフィール

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