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【密着取材】福祉ネイリストになるための最終試験”実地研修”ってどんなもの?

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高齢者へネイルをやってあげたい!今から福祉ネイリストになってみようかな?そんなふうに考えておられる人が気になるのが「スクールってどんな雰囲気?」「どんな流れで施術しているの?」「わたしでも資格をとれるかな?」という不安。

そんな方に向けて今回は福祉ネイリスト資格の最終試験である実地研修に密着して記事にしました。先生の指導がちゃんとおこなわれているのか?サポートは十分か?そして生徒さんの緊張具合は?そして最後には実地研修を受けてみてのリアルな感想もありますのでそちらも是非ご覧下さい。

 

実地研修って?

関連ページ:福祉ネイリストになるには?

実地研修とは上図のようにカリキュラムに沿って7日間の授業を修了した後におこなう卒業検定です。実地研修を受けるまでに21時間の授業+宿題。お手軽資格とはいえない勉強量ですね。すごい。

検定である以上受ければ合格というわけではなく、あらかじめ決められた合格基準をクリアして初めて合格となります。

この合格基準は事前に生徒へ伝えられるので予習など準備をすることができます。

実地研修シート

実地研修の合格基準

20点満点中15点以上で合格です。決して安くはない授業料、先生のさじ加減1つで合否を決められたらたまったもんじゃありません。その点、基準が明確になっていたり、事前に伝えてくれたりすることで安心して勉強に取り組むことができますね!

 

実地研修当日!集合から試験内容の確認まで

試験内容の確認

生徒へあらためて試験内容の確認をおこなう理事長

 

人物紹介

荒木 ゆかり理事長

日本保健福祉ネイリスト協会の代表理事。岸和田校の校長でもある(現在は一般募集はおこなっていない)。思い立ったらとりあえずやってみる行動派。年齢不詳。

人物紹介

西野亜希子

岸和田校の生徒。ネイル経験があまりなく技術面に不安を抱えている。介護福祉士でもあり高齢者への接し方は慣れている。けっこう緊張しい。

人物紹介

白石尚美

同じく岸和田校の生徒。3人の子を育てながら資格取得にチャレンジしている。福祉系の資格はなし。このあと野球部の息子に会いに四国まで車を飛ばすらしい。

 

当日は自分たちが習っている岸和田校に集合してから施設様へ向かいます。車の中では改めて試験内容の確認と注意点を説明。

「心臓バクバク言ってます!」

「大丈夫だよ~!いけるいける!」

緊張して本領発揮できなくてはいけないと前向きの言葉を多めにかけるシーンも。

 

施設様へのご挨拶~施術ブース設営まで。

「射手矢さん!お世話になっております。今日はどうぞよろしくお願いします。」

人物紹介

射手矢さん

今回撮影に協力してくださるデイサービスセンターほっと久米田の施設長。
丁寧な物腰でどっからどうみてもやさしそう。笑顔が素敵。

施設情報
住所

596-0811 大阪府岸和田市下池田町2丁目1番15号

施設名 デイサービスセンターほっと久米田
TEL 072-447-8033
FAX 072-445-6656
営業日及び営業時間 平日(月~金) 8:30~17:00

ほっと久米田様はデイサービスセンターということもあって比較的元気な高齢者が多いのが特徴。本日生徒と共にお世話になる旨を挨拶と共にお伝えしたのち、設営作業に入ります。

テーブルは事前打ち合わせの上お借りすることが決まっていたのであとは自分たちですばやくセッティングします。

関連記事:施設”初”訪問の際、事前打ちあわせで絶対決めておかないといけない8つのこと

施設様のご迷惑にならないようにささっと準備します。

カラーは最低10種類以上用意するように指導されています。カバンも中も教科書で習ったとおりの準備をされているようですね!

10種以上のカラー

教科書に沿ったカバンの中身

 

準備を手伝う理事長

 

 

施術の様子

西野さんの場合

西野さんの方にはピンクの服がよく似合うお客様が来られました。

施設でネイルをするのは初めてのお客様。表情が硬い

お客様は今からどんなことをされるんだろう?と不安な表情。これを受け福祉ネイリストは安心を与えるのがお仕事。理事長も横で見守ります。そして西野さんの様子は……

んー??ちょっと硬いか??

実地研修の緊張からか滑り出しはぎこちない様子。今からどのようなことをするかご説明をしてから施術にはいります。

まずは爪の形を整えます。

次に下地となるベースコートを塗ります

ここで笑顔が見えてきました!いつもの調子に戻ってきたようですね!

会話がはずんできたようでお客様にも笑顔が!

昔話やご家族のことを話されていてうれしくなったようです。うまく会話をひきだせたようですね!

カラーは明るいピンク。お召し物とよくあう。

さらにお花のワンポイントも。非常にお似合いです。

そして出来上がりにこの表情。すごくうれしそうです。

席に戻ってからも笑顔。

お気に入りの職員様にみてみて!と爪をみせていました。かなり喜んでいただけたようですね!

 

白石さんの場合

白石さんの方にはハキハキとお話されるお客様がいらっしゃいました。

どんな色にしたいかしばしの間悩んでおられました。

う~んどれにしようかしら、すごく悩むわ。

白石さんはご自身でサンプルを用意してきたようです。これなら言葉でコミュニケーションが取りづらいお客様にも親切ですね!

そして利用者様とどれにしますか?こっちのほうがお似合いだと思いますよ。なんて会話をし、アートを選ぶ。福祉ネイリストはこれがケア技法のひとつであるユマニチュードや回想法につながることを学びます。

色が決まってベースコートを塗りはじめた様子。なに色になったのかな?

おっ、こちらもピンクのようですね。

カラーを塗り始めてもまだ表情は硬い様子。ここから良い表情を引きだせるか!?

ん?絵の具?

これは……ネコ……??

白石さんが絵の具で描いていた絵はネコ。これはお客様との会話の中で昔ネコを飼っていたという情報から。うまく会話を進めているようですね!

昔話をしたからか穏やかな表情になっています。

ご自身の大好きだったネコを描いてもらったからか満足そうな表情!

他の利用者様にキレイでしょって自慢しています。

席に着く前に他の利用者様に自信の爪をアピールしています。満足していただけたようでよかったです!

 

施術後の片付け、帰りのご挨拶

全ての施術を終え、最後は施設長の射手矢さんに次回も福祉ネイルを実施することと福祉ネイリストの紹介をして頂きました。

施術後も施設様のご迷惑にならないように自分たちで片付けをすることはもちろん、ゴミがないかやネイル溶剤が付近に付着していないかもしっかりと確認します。

片付けを手伝う理事長。

生徒のお二人は今になってどっと疲れがでたのか理事長も片付けのお手伝い。

イスもきちっとなおして終了です。

最後に改めて施設長の射手矢さんにご挨拶。

これにて実地研修は終了。このあと先生である理事長から合否を言い渡され見事お二人とも合格。しかし至らなかった点は復習するようにも言い渡され解散となりました。

 

実地研修を受けての西野さん、白石さんの感想

--お二人は今回の実地研修に対してどのような準備をしたりどんな気持ちで挑みましたか?そしてどう感じましたか?

 

2020年3月から福祉ネイルの講習を受け後は実地研修を残すのみとなった時…コロナで施設に訪問することが出来なくなってしまい、活動自粛がいつ開けるかわからない状態が続き…不安でしたが、逆に準備期間が出来たとポジティブに考え、アートの練習したり、見本のカラーチャートを作ったりいつ訪問再開しても良いように準備をしてました。

 

しかし、4ヶ月たっても全く目処がつかなく不安だったところにようやく訪問させて頂ける施設さんが見つかり嬉しかった反面4ヶ月も間が開いてしまったので、教わった内容も忘れてしまってた状態だったのでもう一度復習をし、講師の先生に直前に打ち合わせをして貰いました。まだか、まだかと思ってた実地研修もいざ日程が決まると大丈夫かと不安がいっぱいでした…。

 

当日、緊張の中施設の方に挨拶をし準備を進めいざ施術をさせて頂く時、緊張もピークに…。
笑顔で挨拶したけれど、きっとひきつっていたことでしょう…(笑)

 

施術をさせて頂いた利用者さまはとても笑顔の素敵なおしゃれな女性の方で『今日はネイルをしてもらうから、おしゃれしてきたの』と嬉しそうにお話してくださいました。

 

初め緊張の為手元も震えてしまい上手くぬれなかったのですが、お話をしながら施術をするにつれ私も落ち着いてきてなんとか時間内に終わることが出来、利用者さまも『ありがとう、えぇわぁ、綺麗やわ~』と喜んで頂けその姿を見て私も凄く嬉しくなりました。

 

嬉しそうな姿を見て『やっぱり、私はこの福祉ネイルで沢山の笑顔をみたい!』と強く思いました。まだまだスタートに立った所で、コロナもあり思うようにいかないところもあるとは思いますが、沢山の笑顔に出会える福祉ネイルという仕事を頑張っていきたいと思います。

 

 

--コロナ禍でなかなか訪問できなくて不安でしたね!福祉ネイルで沢山の笑顔がみたいとの強い思いでこれからもがんばってください!合格おめでとうございます!

 

 

私は、仕事や、夏休み、冬休み、そしてコロナ禍もあり1年間実地試験ができませんでした。(普段は受講開始から一年以内に卒業することが資格取得の条件ですが、コロナ禍の影響で特別に受講期間の延長が設けられました)

 

今回、久々に施設様に訪問させて頂けることになり、ほぼほぼ1年ブリにネイルする事になりました。正直カラーは苦手です…ハンドマッサージや、お爪磨きは時々やっていたので、そちらを出来たらな…と甘い考えで当日を迎えました( ・∇・)

 

しかし、先生からの『利用者様は、お爪を塗ってもらえるのを楽しみにしています。』という言葉で、覚悟を決めました(*`ω´*)ฅ(当日、正直、会場着いても開始時間になるまで復習してました)

 

キチンとできるか、すごくすごくすごく不安でしたが、不思議なもので、利用者様を目の前にするとリラックスもでき、笑顔になってもらいたい一心で頑張れました。正直カラーもワンポイントも自分では納得のいく出来ではありませんでしたが、もっと練習して今度はもっともっと喜んでもらえるように、サービス(接客)、ネイルのクオリティ、技術もアップさせたいとおもえました。

 

ハンドマッサージもさせて頂けましたが、ただ単にハンドマッサージするだけでなく+α、何か付加価値を見つけていきたいと思えました。

 

私の場合、なかなか実地試験が出来ず、正直福祉ネイリストとして、モチベーションも下がってきてる時期もありましたが、やはり光ってる爪を見るとテンションもあがるし、ネイルすると特別な気持ちになれました。
そして、やはり利用者様の笑顔は何者にも変えられず、福祉ネイリストとして頑張ろう。と再度思える一日になりました。

 

--福祉ネイルから離れた時間が長かったのですね。しかし今回の実地研修で再度福祉ネイリスト魂に火がついたと。もっと技術面もがんばりたいとのこと、応援しています!合格おめでとうございます!

 

まとめ

お二人の実地研修に密着して共通して感じたこと、それは高齢者に施術をしたことによって前よりも福祉ネイルに対してモチベーションがUPしていること。座学だけでは得られない現場の雰囲気を感じとったんだと思います。この記事をご覧になり少しでも「興味がでた」「やってみたい」と感じた方は是非お近くの認定校にお問い合わせください。

おじいちゃんおばあちゃんにネイルで元気を与えたい方はこちら

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番匠谷光士郎

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日本保健福祉ネイリスト協会の広報を担当している。32歳の男性ライター。理事長と共に全国各地へ飛び回って仕事をしている。

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