施設”初”訪問の際、事前打ちあわせで絶対決めておかないといけない8つのこと
こんにちは!日本保健福祉ネイリスト協会の広報担当、番匠谷と申します。
福祉ネイル資格を取得して間もない方や福祉ネイルの資格取得を考えている方の中には「訪問先が決まったのはいいが初訪問の際の準備が不安だ」と考えている人が少なくありません。
今回の記事はそんな方々に安心していただくために施設担当者様との打ちあわせ時に決めておかないことと当日に持って行くべき準備物をまとめました。
目次
打ちあわせは電話・訪問・メールどれが適切?
電話で決めることは失礼になる!というわけでもありませんので感染症の影響などの社会情勢、施設の方の忙しさなどを考慮して選択してください。必要によってはZOOMミーティングの利用やメールなど文章でお伝えしましょう。
担当者様を決めてもらう
訪問が決まった際に担当者様が決まっていることがほとんどですが、もし決まっていないのであれば絶対に決めてもらいましょう。
担当者様不在による連絡ミスが起こりやすくなり訪問の日までに準備が終わらない可能性があります。「どの方にご連絡をすれば良いでしょうか?」「打ちあわせはどの方とおこなえばよろしいでしょうか?」といった風に施設の方に絶対にお伺いしておきましょう。
初訪問の日時をきめる
日程が決まらないと訪問はできません。『いつ』『何時に』『どこへ』いけばよいか担当者様へお伺いしましょう。もしレクリエーションなどをおこなっている時間が事前にわかっているのであればこちらから日時の提案をするほうが親切です。
その際に注意したいのが決めつけや押しつけです。「〇〇施設様はいつも水曜日にレクリエーションをやられていますね、水曜日でよろしいですか?」
このように言ってしまうと自分の都合を押しつけているように受けとられることもあります。ポイントは複数の提案と相手に寄り添う姿勢です。
「〇〇施設様はいつも水曜日にレクリエーションをやられているのは存じ上げております。〇日と〇日などはいかがでしょうか?もちろん他の日でも対応可能でございます。遠慮無くおっしゃってください。可能な限り対応させていただきます。」
一例ですがこのように提案してみてもよいでしょう。日にちが決まると次は時間、最後にお伺いする場所を決定します。
場所というのはどの入り口から訪問すればよいか?です。施設様によっては入り口が複数ある場合もあります。「当日はまず受付にお伺いさせていただきます」「1F正面玄関から訪問致します」といった風に確認しておきましょう。復唱確認も忘れないようにしましょうね。
施設内設備・備品が使用可能か問いあわせる
施術をおこなう際のイスやテーブルなどをお借りできるかどうかお伺いしましょう。その他施術をおこなう場所についても取りきめをします。
ネイル溶剤は少し匂いがあるのでその旨をお伝えし、換気のため少し広めの場所に施術ブースを設置いただくことが望ましいです。
また、車で訪問する際は施設内の駐車場を利用してもよいか確認が必要ですが、初めての訪問の際はこういったことは聞かず、近くのコインパーキングを利用した方が無難でしょう。
当日の利用者様状況を確認する
当日、福祉ネイルをご利用いただく利用者様をどのような順番で施術するかの取りきめをおこないます。
前日までの予約制の場合
打ちあわせの上、予約制に決定した場合は前日までに利用者様リストをいただけるか確認をしましょう。
名前の間違いや時間配分でのミスを起こしづらくなります。このあとご説明しますが「利用者様の特徴」も含め教えていただくことがベストです。
当日にご利用者様の受付をおこなう場合
訪問するまで何名のご利用者様がいらっしゃるかわからない場合は『どのスタッフ様がブースまで連れてきていただけるか?』『最終の施術受付時間は何時にするのか?』の取りきめをおこないましょう。
順番があとさきになるトラブルが起こったり、施術を拒否された!などのトラブルを防止するためです。
事故防止のため、利用者様の特徴をお伺いする
ご利用者様の中には認知症を発症していたり、病気をわずらっている方もいらっしゃいます。施術に関して注意しないといけない方の特徴を教えていただきましょう。
特に認知症の方の中にはお話している時に突然立ち去ってしまったり、大声を出してしまう方もいらっしゃいます。その人の人格が悪いといったことではなく病気の影響なので過度に怖がる必要はないのですが、事前にこのようなことをお伺いしていないと福祉ネイリストがパニックになって対応を誤り、利用者様が余計に暴力的になってしまうなど認知症状を悪化させてしまうこともあります。
また、通院されている方の中には『〇指の爪は施術できない』といった制限もありますので注意しましょう。
お釣り準備、金銭の受け渡しなどトラブルを防止する
金銭のトラブルは一度のミスが命取りです。細心の注意を払って準備しましょう。
お釣り
お釣りは施術人数によって準備する量が違いますが、一般的には一万円程度(千円札7枚、500円玉6枚)準備していれば大丈夫です。特別なことが無いかぎりは料金が500円刻みなので100円玉を準備する必要はないでしょう。
お金をいただくのはどなたからか?施術前か後か?
利用者様から直接お金を頂く場合が多いですが施設様が財布を預かっている場合もあります。お金の受けとりミスを防ぐために『代金は利用者様と個別でやりとりする』のか『施設様からまとめて支払っていただける』のか明確にしましょう。
また、施術代金をいつ頂くのかも重要です。施術の『前』なのか『後』なのかを打ちあわせの上決定しましょう。
領収書の有無
領収書が必要かどうかを事前にお伺いしておき当日にあわてて記入するといったことが無いようにしましょう。あらかじめ金額以外の必要事項を記入しておくことでスムーズなやりとりがおこなえます。相手方の時間を奪わないよう配慮することが大切です。
訪問報告書を用いて付加価値を感じていただく
訪問報告書とはカルテのようなものです。利用者様の表情や精神的変化を記録して認知症状や生活の質(QOL)がどの程度向上したかを5段階で評価します。施術前と後の評価を自己判断で記入しましょう。具体的には初回の利用者様であれば①~③を記入する、継続利用があれば前回の訪問報告書とくらべ④と⑤を記入するといったかたちでかまいません。
施設様へは「訪問報告書を記入することもできます。よろしければ当日お渡しいたします」といった風に提案するのがベターです。ご家族様へ説明が必要であったり施設の取りくみを記録すると言った場合に喜ばれます。
写真は利用者様、施設担当者様に撮影許可をいただいてから撮るようにしましょう。当日添付が不可能であればとりあえずで訪問報告書をお渡しし、後日写真を添付した訪問報告書と差し替えましょう。施設様の許可があればバインダーを設置していただき、付けたして保管していくのも良いです。
当日に利用者様を多く集めるためにチラシ掲載をお願いをする
施設様によっては廊下などの目に付く場所に【〇日に福祉ネイリストが来ます】といった案内チラシを掲載させていただけることがあります。その場合は『〇日』の部分を空白にしておいたままパウチして施設様にお渡ししましょう。継続訪問があった際にマジックで書いたり消したりして再利用できるようにするためです。
まとめ
打ちあわせで決めておかないといけないことをご説明してきましたが全てに共通する大事なことは相手に寄り添う姿勢です。
施設様、担当者様のご協力があって初めて施術が成立します。協力無しで利用者様へ笑顔を届けることはできません。決して自分本位になって主張を押しつけたりすることのないようにコミュニケーションをしっかり取って相手を尊重するように心がけましょう。