高齢者が喜ぶ人気のイベント14選!施設向けの内容をご紹介&喜ばれるコツは?

高齢者が喜ぶ人気のイベント14選!施設向けの内容をご紹介&喜ばれるコツは?

高齢者施設で開催するイベントは、利用者様全員が喜ぶものにしたいですよね。

しかし、イベント内容のマンネリ化や、忙しくて考える余裕がないという職員の方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、具体的にどのようなイベントが高齢者の方に喜ばれるのか、人気のイベント内容を14種類紹介します。

また、イベントを実施するうえで欠かせない喜ばれるコツも解説するので、ぜひ参考にしてください。

高齢者施設で行われるイベントとは?

老人ホームなどの介護施設では、年間を通して季節にあったさまざまなイベントが開催されます。

お正月や節分といった日本の伝統行事はもちろん、クリスマスやハロウィンなど海外発祥のイベントを取り入れる場合も多いでしょう。

他にも、お誕生日会や母の日・敬老の日のような「日頃の感謝の気持ちを伝える日」には、利用者様の家族や地域の方などを招いた交流会がよく行われます。

こういったイベントには、「高齢者の方に季節感・特別感を味わってもらう」という目的があり、単調になりやすい施設での生活に彩りを与えることができるのです。

ここで、高齢者施設でよく行われるイベントについて、年間でまとめました。

1月 お正月、七草の節句
2月 節分、バレンタイン
3月 雛祭、ホワイトデー
4月 エイプリルフール、お花見
5月 こどもの日、母の日
6月 父の日
7月 七夕、海の日
8月 夏祭り、お盆
9月 十五夜、敬老の日
10月 ハロウィン、運動会
11月 文化の日、紅葉
12月 クリスマス、忘年会

毎月何かしらのイベントがあるため、季節の変化を楽しんだり、新しい生きがいを見つけるきっかけにも繋がるでしょう。

理想は1ヶ月に1度の頻度でイベントを開催するのがおすすめですが、職員数や時間、費用の兼ね合いで難しい場合もあるかと思います。

その場合は、みんながワクワクする季節のイベントや行事に絞って、数ヶ月に1度くらいのペースで行ってみてはいかがでしょうか。

ちなみに、介護施設でよく行われる活動として「レクリエーション」がありますが、これはイベントと違ってほぼ毎日定期的にするもの。

運動や脳トレ、ストレス解消など、日々の生活の質を高める目的で行われますよ。

高齢者が喜ぶ!季節ごとの人気イベント14選

高齢者が喜ぶ!季節ごとの人気イベント14選

ここからは、介護施設のイベントの中でもとくに人気の高いものをご紹介します。

利用者様はもちろん、介護職員も楽しめるものばかりなので、全員で盛り上がって楽しい思い出を増やしていきましょう。

高齢者が喜ぶイベント:お正月遊び

お正月は1年の始まりを迎える大切な期間です。利用者様の中には、新年を老人ホームで過ごす方も多くいるでしょう。家族と離れて過ごす寂しさを感じさせないよう、温もりのある楽しいイベントを取り入れてみてください。

お正月の定番行事「書き初め」

お正月の定番行事である書き初めは、筆と墨、和紙などを使い、どこか懐かしい気持ちにさせてくれるイベントの一つ。

「心新たに1年を始める」という意味をこめ、利用者様に新年の抱負などを書いてもらいましょう。

また、書道独特の緊張感によって自然と姿勢を正し、書くことで脳への刺激にも繋がることから、身体機能・認知機能への良い効果が期待できると言われています。

みんな大笑いの「福笑い」

目を隠しながら顔のパーツを組み合わせていく福笑い。やっている本人も見ている人たちも楽しめるお正月ならではのイベントです。

完成した顔の面白さを見て大笑いしたり、誰が一番上手に置けるか競い合ったりして大勢で盛り上がること間違いありません。

一般的には、おたふくやひょっとこの顔を使いますが、慣れ親しんだ職員の顔写真を使っても楽しんでもらえるでしょう。

高齢者が喜ぶイベント:節分の会

節分とは「季節が変わる日」を意味するそうで、昔から季節の変わり目には邪気が生じやすいと言われています。そこで、悪いものを退治する行事として、節分に豆まきが行われるようになりました。高齢者の方にも馴染み深い行事の一つなので、ぜひ取り入れてみてください。

職員が鬼に扮す「豆まき」

鬼に扮した職員が登場し、利用者様に豆をまいてもらいましょう。職員の体に両面テープなどを貼っておくと、投げた豆がくっつき「当てた感」が出てより楽しめます。

また、豆を片付けるのが大変だったり、誤飲に繋がる恐れがある場合は、新聞紙などを丸めたものを豆に見立てるのもおすすめです。

ちなみに、豆を投げる動作は、上半身や腕を使うので適度な運動にもなりますよ。

一緒に作る「恵方巻き」

節分といえば、豆まきのほかにも恵方巻きがあります。恵方巻きは、食べるだけで節分の気分が味わえるので、多くの高齢者施設でも取り入れられているイベントの一つ。

イベントを盛り上げるためには、利用者様も一緒に恵方巻きを作ってみるのがポイントです。具材を切る・酢飯を作る・海苔を巻くなど役割分担することで、みんなで一つのものを作り上げる楽しさや達成感を思い出すきっかけにもなるでしょう。

また、地域ごとの習わしや、恵方巻の具材・食べ方の違いなどを話して会話も弾むはずですよ。

高齢者が喜ぶイベント:お花見

気温も暖かくなり、花や木々が美しい季節の春。外に出たいという気持ちになる高齢者の方も多いので、散歩や外気浴などを取り入れてみましょう。この時期におすすめのイベントはお花見です。

みんなで楽しむお花見

お花見は高齢者の方にとても喜ばれるイベントの一つ。普段なかなか外出する機会がない、高齢者施設の利用者様にはとくに人気があります。

満開の桜を見れば、心が浮き立ったり、ほっとしたり、幸せな気持ちになるため、生きる楽しさを再発見してもらうきっかけにもなるでしょう。

なお、敷地外に出かける際は、利用者様の体調に十分気をつけて、安全に楽しんでくださいね。

みんなで作る桜の木

利用者様の中には外出が難しい方もいるでしょう。その場合は、貼り絵で桜の木を作って飾るのもおすすめです。

作業はとても簡単で、大きな模造紙に桜の木の絵を下書きし、ちぎった色紙を貼り付けていくだけ。

車椅子の方も気軽に参加できるので、みんなで一から作り上げれば、完成した立派な桜に感動すること間違いありません。

また、細かい作業は指先の運動にもなります。レクリエーションの一環として楽しむこともできるでしょう。

高齢者が喜ぶイベント:七夕会・盆踊り

暑い日が続き、室内で過ごすことが多くなる夏。単調になりがちな日々に変化をつけるためにも、七夕会や盆踊りは、室内にいながら夏を満喫できるイベントとして人気です。

七夕飾り制作

短冊に願い事を書いて笹の葉に飾る七夕は、見ているだけでも涼しさを感じます。

みんなの願い事を見て盛り上がったり、七夕に関するクイズ大会などをして楽しみましょう。短冊の他にも、彦星と織姫、星などを折り紙で作れば、工作レクリエーションにもなりますよ。

そして、きれいに飾り付けられた笹をみながら、七夕の行事食であるそうめんを食べるのもおすすめです。そうめんを流しそうめんにするとイベント感が増してもっと楽しめることでしょう。

夏祭りの盆踊り

盆踊りといえば夏を代表するイベントの一つ。昔を懐かしむ高齢者の方も多く、立った状態でも座ったままでも楽しめます。

職員が浴衣を着るとより夏祭りの雰囲気が出て楽しめるでしょう。

また、縁日のような飾りつけをしたり、的当てや輪投げといったレクリエーションを取り入れても盛り上がること間違いありません。

高齢者が喜ぶイベント:ハロウィンパーティー

ハロウィンといえば海外発祥のイベントで、日本ではここ数年、若者の中で流行っているイメージがありませんか?実際に、高齢者の方にはあまり馴染みがありません。しかし、馴染みがないからこそ新鮮なイベントとして楽しむことができるので、とてもおすすめなんですよ。

非日常を楽しむ仮装パーティー

ハロウィンといえばやはり仮装ではないでしょうか。

イベント当日は、職員が仮装するだけでも雰囲気が出て良いですが、可能であれば利用者様にも簡単な仮装をしてもらいましょう。

いつもと違う自分や他の利用者様の姿を見て、みんなでワイワイ盛り上がり、会話がはずむきっかけにもなりますよ。

また、仮装衣装は凝ったものでなくても、とんがり帽子や黒いビニール袋のマントなど、簡単なものでOKです。

利用者様と職員が一緒に仮装道具を作ったり、飾りつけをすること自体に意味があるので、準備からみんなで楽しみながら進めてみてくださいね!

お菓子を配って本格的に

海外ではハロウィンの時に、家に尋ねてきた子供達にお菓子をあげるという風習があります。

これにちなんで、高齢者施設のハロウィンイベントでも、職員が利用者様にお菓子を配ってみてはいかがでしょうか。

かぼちゃを使ったおやつなど、高齢者の方の健康を考えた内容であれば、みんながイベントを満喫できますね。

もしくは逆に、地域の子どもや園児を招いて、高齢者の方がお菓子を配るというイベントもおすすめです。

これなら、お菓子が食べられない利用者様がいても安心して楽しめます。さらに、異世代交流にもなるので、高齢者の方にとって良い刺激になるでしょう。

高齢者が喜ぶイベント:クリスマス会

一年で最後のメインイベントとしてよく開催されるのがクリスマス会。クリスマスツリーの飾り付けのほかにも、音楽や食事などにクリスマスらしい要素を取り入れてみましょう。

ハンドベル演奏会

クリスマス会に欠かせない音楽には、ハンドベル演奏がおすすめです。クリスマスソングを流すだけでも雰囲気は出ますが、演奏会にした方が利用者様も手拍子をしたりリズムにのったりしてイベントに参加しやすくなるでしょう。

ちなみに高齢者の方も知っている「ジングルベル」「きよしこの夜」などであれば、職員5〜10人で演奏できます。

職員による演奏会のあとは、利用者様にハンドベルを体験してもらう時間を設けても良いですね。数人でリズムを合わせて音楽を奏でるので、コミュニケーションが必要になり、脳の活性化にも繋がります。

今年の振り返りアルバム

クリスマス会を行う時期は年末に近いため、1年を締めくくるイベントとして振り返りアルバム上映会もおすすめです。

今年1年の出来事をこれまでに撮影した写真やムービーを使って、スライドショーで上映します。利用者様は座って鑑賞するだけでいいので、体力のない方でも楽しめるでしょう。

また、利用者様同士で思い出話に花を咲かせたり、その時の出来事や気持ちを思い出すことは脳の活性化にも繋がります。

「思い出が増える」ことの楽しさを改めて感じられれば、生きがいを見つけるきっかけにもなるかもしれませんね。

家族・地域の人を招くイベント

家族・地域の人を招くイベント

老人ホームなどの介護施設で行われるイベント・行事には、家族や地域の方を招くものも人気があります。たとえば母の日や父の日、誕生日では、外部から人を呼んで、日頃の感謝を伝えたり、お祝いするのも良いでしょう。

家族を招くイベント

家族を招くイベントは、利用者様が施設でどのように過ごしているかを家族の方に知ってもらう貴重な機会です。

そのため、家族の方も参加できる食事会やゲーム、手紙の交換会などを開催して一緒に過ごす時間を作りましょう。

誕生日会に家族を招く場合は、利用者様には内緒でサプライズ登場してもらうのも喜ばれますよ。

ただし、利用者様の中には家族がいない方、イベントに来られない方もいるかもしれません。その場合は、その高齢者の方が孤独を感じないよう、別室で過ごしてもらうなどして対応しましょう。

地域の人を招くイベント

地域の人を招くイベントは、普段あまり関わることのない人や世代と交流できる機会です。

初めての人と会話することで脳が刺激されたり、社会との繋がりを感じて孤独感が和らぐ方もいるでしょう。

イベントの内容は、地域の人が先生となってダンスや歌を教えるなど、コミュニケーションが取れるものにします。

また、地域の人ではありませんが、福祉メイクやネイルといったプロの方を招いたイベントも特別感があって喜ばれますよ。

高齢者が喜ぶイベントにするためのコツ

最後に、高齢者の方に喜んでもらえるイベントにするためのコツを紹介します。

全員が参加できているか目を配る

老人ホームなどの介護施設でイベントを行う際は、参加者全員が楽しめているか、一人で寂しそうにしている方がいないかなど、しっかり目を配ることが大切です。

利用者様の中には、他者とコミュニケーションを取るのが苦手な人もいます。また、入居したばかりの方も、施設の雰囲気に馴染めない場合は孤立しやすいでしょう。

もしそのような利用者様がいれば、職員が積極的に声をかけたり、一緒に作業をしてみるなどして、場に溶け込めるようサポートしてください。

職員も心から楽しむこと

イベントや行事の企画・準備は時間も手間もかかり、疲れを感じる職員の方もいるでしょう。しかし、イベントを心待ちにしている利用者様のことを忘れてはいけません。

開催する側が楽しんでいないと、その様子はイベントの完成度や意気込みとして現れ、相手にも伝わってしまうからです。そうなると利用者様も心からイベントを楽しむことができなくなるかもしれないですよね。

イベントは、高齢者の方の日常に変化や楽しみを見つけてもらうために開催します。その目的を忘れずに、企画から運営までを思いっきり楽しんでイベントを進めることが大切です。

職員の方も笑顔で一緒に楽しめば、利用者様も自然と笑顔になり、みんなで盛り上がれるイベントになるでしょう。

高齢者が喜ぶイベントで日常に楽しみを!

高齢者が喜ぶイベントで日常に楽しみを!

高齢者施設では、季節にあったさまざまなイベントが行われています。その中でも、お正月・節分・お花見・七夕・ハロウィン・クリスマスは、季節感のあるイベントが多くおすすめです。どれも施設のみなさんで楽しめるものばかりなので、ぜひ取り入れてみてくださいね。

日本保健福祉ネイリスト協会では2012年の活動開始以来、「福祉ネイル」という美容を通じて、高齢者の方が輝きある日々を送れるようサポートしてきました。

イベントとしては、施設にネイリストを数名派遣して、利用者様にネイルサービスを行うといったものを開催しています。

利用者様1人あたり、爪磨き・マニキュアカラーリング・ハンドトリートメントのメニューの中から1つお選びいただき、10分〜20分程度の施術をさせていただくのですが、その中でも最も大切にしていることは「接遇」です。

もちろんネイルの技術にも力を入れていますが、この短い時間の中で、他者との関わりや自分への関心を大切に感じていただき、美容を通じて感動を与えることを使命としています。

また、私たちは、この福祉ネイルを通じて、もっと多くの高齢者の方に癒しや希望を感じてもらえる機会が増えるよう、福祉ネイリストの育成や福祉ネイルの研究集会にも力を入れています。

「施設に美容サービスを導入したい」とお考えの際は、ぜひ日本保健福祉ネイリスト協会にご相談ください。

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