Voice生徒・卒業生の声

小笠原 康仁さん(福祉ネイリストスタンダードコース修了)

2025.11.27

千葉県市川市を中心に活動予定

『なんじゃこれ〜』

あの日あの時の驚きを忘れない。

スクールに通い始めて2回目の実技でのことです。バッファリングを終え、指先を見ると爪がピカピカ輝いているではありませんか。思わず心の中で叫んでしまったのが冒頭の言葉です。私のくすんだ瞳もあまりの衝撃に、この時ばかりはキラリと輝いたはずです。

この爪に彩りを添えると、更なるトキメキを感じることは容易に想像が出来ました。女性の皆さんは、こうしてネイルを楽しんでいるのか…、そのことを実感出来た瞬間でした。

私は介護士として11年目を迎えました。

介護ってなんだろう…、思い描くそれと現実との間で葛藤する日々が続いていますが、ぼんやりと『介護とは幸せのお手伝い』、こんな結論に達しています。
介護士にとってご利用者様が日々元気になっていく姿、笑顔が増え楽しそうに暮らしている様子、そのお手伝いをさせて頂くことに喜びや、やり甲斐を感じます。Aさんは1度のネイル体験で、劇的に生活が好転していったご利用者様として、私の記憶に刻まれています。Aさんは大正14年生まれの90歳、軽度の認知症で転倒リスクも高く移動は車椅子を利用していました。とても控えめで、一日の大半を居室で過ごされていました。ある日、ネイルが趣味の女性職員がAさんを共有スペースにやや強引に連れ出し、拒否の言葉を無視してネイルを始めました。しばらくするとAさんの表情に変化が表れました…、笑顔です。ネイルを終えると、ピンクに彩色された指先を見つめ嬉しそうで楽しそう、とてもニコヤカな笑顔がこぼれていました。トキメキを感じた瞬間だったのでしょう。それ以降、自ら共有スペースに出てくる機会も増え、リハビリも積極的にこなす様になりました。意欲的な生活が始まりました。自力での歩行も可能になり、日に日に力強さも増してきました。ご家族様が同行して、買い物に行けるようになるまで回復していきました。

ある日、施設のベランダから買い物帰りのAさんとご家族様の姿が見えました。晴れ渡る空のもと、白いブラウスがより鮮明に映し出されていたのが印象的でした。その光景を目撃した時の嬉しさは、目から涙がちょちょ切れる(実際は涙は出ていませんが)ほどの感激を覚えました。

その後はネイルが趣味の女性職員が退職、ご利用者様にネイルを施す機会が無くなりました。

私は事あるごとに、在職中の女性職員に対し『ご利用者様にネイルをしたら喜ぶよ』と話しかけていました。何度も言い続けました。それが、あまりにも鬱陶しかったのでしょう。

『そんなに言うんだったらアンタがやれば』と言う言葉が返ってきました。

俺が…、目からウロコが2枚も3枚もはがれ落ちていくのを感じました。ネイルは女性が女性に対して行う施術だと思い込んでいたからです。

『そうか、俺がやってもいいのか…』

考え方は変わったものの、実際の行動になかなか移すことはできませんでした。ネイルに関して知識はゼロ、還暦をとうに超えたオッサンにできるのか、かなり心理的ハードルの高い問題でした。そんな想いを引きずりながら、数年の歳月が流れて行きました。

『福祉ネイル』、ある日ネットを見ていると、この文字が目に飛び込んできたのは単なる偶然ではないでしょう。

『なんじゃ、福祉ネイルって』、『ん、これなら出来るかも…』

躊躇はあったものの、なんとかなるの精神で入校し、ようやく卒業間近まで辿り着くことが出来ました。

これが福祉ネイリストになろうと思ったキッカケです。

今後は…。

福祉ネイリストの資格を取得したら、入居されているご利用者様にネイルを行ない、その事で報酬を得ようとは全く考えていませんでした。あくまでもボランティアとして、細々と活動していくつもりでした。

ただ、『福祉ネイルの世界』が予想を遥かに超えて大きな広がりがあり、有益性の高い業態であることを知りました。

自分の想いだけではなく、福祉ネイリストとして活躍されている皆様に多少なりとも貢献できる活動もしていきたい、と考えが変化しました。

これまで10ケ所を超える高齢者施設で働き、様々な経験を積んできました。施設の内情も理解できているつもりです。

福祉ネイリストの皆様と関わり、お互いに情報を共有しつつ、福祉ネイリストとして自信を持ってご利用者様に笑顔を届けたいと思います。

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